私の離婚体験記(その1)
離婚に対する恐怖と不安
子どもの目から見た離婚
離婚問題を専門に取扱う私ですが、私自身は離婚をしたことはありません。ただ、私の母親は二度にわたる離別を経験しておりますので、私は「子供の目からみた離婚」という形で、体験談をご紹介しますね。
私の家は元々、野菜・果物・肉・魚などの食品から日用品までを販売する小売店を経営していました。私は長男(妹二人)だったので、父親は将来私に店を継いで欲しいと思っていたようです。子どもながらに、そんな親の気持ちも理解できたので「将来は何になりたい?」と聞かれると「お店がやりたい!」なんて答えてましたね。調子がいいというか、何というか…変なところで気を遣う子だったかもしれません。
明るい父親
私の父親は天性の明るい性格の持ち主で、お客さんからは結構好かれていました。わかりやすく言うと、今は亡き横山やすしさんのようなタイプですね。何かといえば「心意気」とか「人情」とか「男は度胸」などを口にする熱い男。そういえばパチンコも好きでしたね。私も幼い頃、よく連れて行かれたものです。教育上の問題は多々あるでしょうが、幼い私にとってはとても良い父親でした。
しかし、小さなことにはとらわれない人間であった半面、小さなことに気付かない人でもありました。旅行の約束をしても、すぐに忘れますし…というより元々約束を守らなければならない、という意識が足りないのです。簡単に言うと「ルーズ」なんですね。約束を破ってもあまり反省がなく「悪かった悪かった!」と適当に謝るだけ。しつこく責められると「細かいことを言うな!」と、逆ギレしてしまいます。下手なんですね、生き方が。
厳格な母
そんなルーズな父に対し、母はかなり厳格な性格の持ち主です。約束を守らない、いい加減な父を母はどうしても許せません。1日たってケロッと忘れる性分でもあったならまだ良かったのですが、母は不幸にも人一倍記憶力が良い方で、父の悪い部分を逐一覚えているのです。ことあるごとに過去の話を持ち出し、いかに父がいい加減であるかを語り始めます。 話しているうちに、また過去の怒りがよみがえり、また腹が立ってくるという悪循環。これでは上手くいくはずもありません。母は毎日のように父の悪口を言うようになりましたが、私はそんな状態の中にあっても、まさか自分の両親が離婚するなどということは夢にも思っていませんでした。
お母さんはお父さんと別れるから…
私が小学4年生になった頃、母は唐突に「お母さんはお父さんと別れるから」と私に告げました。何が起きているのかさっぱりわからず、「え?別れるって?どういうこと!?」と聞きなおすしか私には術がありません。
どうしても今の現状が頭に入ってこないのです。「お父さんが嫌いになったから別れるの!」「…
え?」辛いとか悲しいとか、そんな気持ちはなく「信じられない」というのが私の正直な気持ちでしたね。そしてその次に沸き起こったのが「これからどうなるんだろう?」という恐怖と不安。
別れる当事者の大人でさえ、離婚後の生活に対する不安が大きく、離婚という選択をするのにためらいがあるのです。自分の意思とは無関係に起きる環境の変化に巻き込まれてしまうだけの子どもが、恐怖と不安を持つのは当然といえば当然ですね。









